還暦ひとり旅 シベリア鉄道+ヨーロッパ日記

還暦記念?に北京からモスクワ、ヘルシンキ、ドイツ、イタリア、と鉄道の旅に行ってきました

還暦記念というわけでもありませんがシベリア鉄道でヨーロッパに行こう!と思い立ちました

 21歳のときヨーロッパに研修旅行に行かせてもらって以来、つまり40年近く東京から関西に文楽や宝塚を見にいくくらいでほとんどどこにも旅行にいったことがなかった私ですが、ふと思い立ってシベリア鉄道でシベリアを横断し、ヘルシンキまで行き、そこから南下してさらに西を目指すことにしました。
 
 インターネットで検索してみると、ウラジオストクからより北京からモンゴルを通るのがおすすめ、と書いている人がいて、フェリーも手近な大阪港から出ている上海フェリーに乗れば上海から北京までは新幹線で一本。下関から韓国経由でウラジオストクに行くフェリーはインターネット予約ができず、旅行代理店に行くと手数料が高い(5000円くらいだったか?)、新幹線代も高い。それにひきかえ、上海フェリーはインターネットで予約できるし、大阪港までの交通費は千数百円。
この際祖父が亡くなる前に行ってみたいと言っていた上海も見てみよう、と決めました。
 
 ロシアはビザが必要でやっかいなので、ビザ取得と鉄道予約、自分の年齢も考えて一時下車して休養するホテルと通訳ガイドの手配を旅行社に頼みました。ロシアの中のどこに行くかロシア側に報告して招待状をもらい、ホテル代なども支払ってやっとビザがもらえるのだそうです。ちょっと高くつきましたが、まだまだ寒いロシアで路頭に迷いたくないし、しかたありません。
チベット仏教の町、ウランウデにも興味がありましたが、あまり何度も降りるとその分運賃もホテル代も余計にかかるので、イルクーツク、モスクワ、サンクトペテルブルクで2泊ずつして観光することにしました。
 
 ヨーロッパに入ってからの鉄道はユーレイルパスを使った方が得かどうかも含め、見積もりをしてよい席を取ってくれるサイトに行き当たったので、そこに依頼しました。私はかなり移動するので、2ヶ月間有効で10日間使えるグローバルパスのフレキシにしました。
 
 ホテル予約はやはりインターネットの予約サイトで口コミなども参考にしながら自分で一カ所ずつ予約しました。
 
 トランクはさんざんインターネットで見てほぼ決め、実物を見にデパートに行って、結局すすめられた別のを買ってしまいました。ちょっと大きいかと思ったのですが、2ヶ月ぐらいで季節も変わるとなると、どうしても荷物が増えてしまいます。おまけにシベリア鉄道の中などで食べる食料と食器まで持つとなると、そんなに小さいのには収まりません。食器といっても、キャンプ用のチタンの重ねて収納できるものですけど。
 そういうことで予算オーバーの軽くて丈夫でエコノミークラスで無料で預けられる大きさ上限のサムソナイトになってしまいました。大きい荷物を引きずって歩くのはたいへんでしたが、軽い分中身を多くいれられるし、まあ正解でした。
 
 鉄道ではトランクなど開けていられないと思うので、大きめのナイロンバッグにシベリア鉄道に乗っているときに使いそうなものを入れて別に持ったので、ちょっとたいへんでした。シベリア鉄道ではトイレットペーパーがなくなってしまうことがあるので、芯を抜いて持って行くとよい、と書いている人がいたので、持ちましたが、あまり混んでいる時期でなかったせいか、私は鉄道では必要なかったです。でもティッシュのかわりになにかと役に立ちました。
 
 本はせいぜい数冊しか持てないので、kindleに読みたくなりそうなものをダウンロードしておきました。海外ではクラウドから取り出すことはできても、新しく購入はできないのが残念です。
 
 自分はとんでもなく無謀なことをしようとしているのだろうか、という疑念がわかないでもなかったのですが、今でなくてはできない、もっと年取ったら、大金持ちで荷物持ちのお供がいる人でもなければ無理、と思いました。