還暦ひとり旅 シベリア鉄道+ヨーロッパ日記

還暦記念?に北京からモスクワ、ヘルシンキ、ドイツ、イタリア、と鉄道の旅に行ってきました

ミュンヘンからヴェネツィアへ(4月11日)

ホテルアドミラルの朝食ブッフェは、生とドライフルーツが豊富で、

女性好みでした。食堂のインテリアや食器もおしゃれです。

窓から庭が見えるのもいい感じです。

 

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お昼前にミュンヘン中央駅へ。

列車の中で食べるのに何か買おうと思いました。

ロシアからよく見かけていた、なんちゃって寿司(カリフォルニア巻きみたいなもの)を

買ってみようかと思いましたが、売り子のアフリカ系お兄さんが熱心にメールをしているので、声をかけそびれました。

そこまで食べたくなかったし、お値段も少し高めだし。

結局バゲットのサンドウィッチを買いました。

 

列車に乗ると、私の席にイケメンの青年が座っているではありませんか。

お互いチケットを取り出して見せ合うと、同じ席番です。

「僕ドイツ語わからない…」とイケメン君は頼りなげです。イタリア人で

イタリアに帰るところだったようです。

さらによく見ると、彼の方が時間が違う列車でした。

 

40年近く前にインターシティに乗ったときは、コンパートメントが多かったのですが

この旅行ではこれが初めてでした。

コンパートメント式の車両にはスーツケース置き場がなく、シベリア鉄道のように座席の下には入らなかったので困ってしまいました。

すると、同じコンパートメントの乗客、60代のスイス人紳士が棚の上に載せてくれました。

20キロもあるのに!

 

このかたは海外にも出張に行くようなビジネスマンだったけれど、今は退職し、

旅行したり悠々自適に暮らしているとのこと。奥様をなくされたそうで、もしかしたら

家にいても寂しいのでしょうか、友人を訪ねるところだということでした。

 

「70年間私たちは平和に暮らしてきたけれど、息子や孫の代のことが心配だ。

もしまた戦争が起きるなら、前よりさらに過酷なことになると思う。

戦争に勝者はいない。双方に犠牲が出るだけ」

「出張でロシアに行ったときは強盗に狙われないよう、タクシーに乗っても身を低くして

外から見られないようにしていた」などお話を聞きました。

 

私はロシアではロシア人通訳ガイドと一緒だったし、特に危険は感じませんでした。

状況も時代とともに変っているのかもしれません。

 

そのかたは下車する時も、スーツケースを降ろしてあげなくて大丈夫ですか?と聞いてくれました。また持ってもらうのもわるいし、人が乗って来るかもしれないので、大丈夫と答えました。実はちょっと心配でしたが、降ろすのはできました。他の乗客も降りてしまっていたので、落としてけがさせる心配もありませんでしたし。

 

列車はハイジが住んでいそうな景色のところや、川、古城のある山、ぶどう畑

など通って行きます。

 

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乗車してから6時間余り、海とヴェネツィアが見えて来ました!

そうそう、こんなだったんだわ。

 

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終点・ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅で降り、インフォメーションに行って地図と簡単なガイドブックを買い、ホテルへの行き方を聞きました。(地図はホテルでもらえたので買う必要なかった)

教えてもらったとおり、ヴァポレットに乗って、リアルト橋で降りて歩きました。

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マニン広場まで行って、よく見ると路地の入り口に「ホテル・チェンタウロ」の看板が出ています。路地に入るとホテルの入り口が。

 

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秘密めいた路地、いいですね。

 

スイスの紳士は「イタリア人は英語ができないけど、どうするんですか?」と言ってましたし、前に来たとき、あまりできる人はいなかった記憶があるのですが、フロントの男性は英語が達者でした。

私は安い方のバストイレ共同の部屋を予約したのですが、そのバストイレを使うのは私だけということでした。廊下で人の声がしたので、同じフロアにお客さんはいたと思うのですが、その人たちの部屋はバストイレつきだったのかもしれません。

 

重みのある鍵で部屋のドアを開けると階段を3段ほど降りるようになっていて、壁には文字通りのクロス、紙ではなく布が貼ってあります。天井には梁があって、いかにも歴史がありそうです。

洗面台もついています。

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サンマルコ広場も徒歩圏内です。夕闇が迫って来ました。

 

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ヴェネシャングラスやお土産用のカーニバルの仮面などがショーウィンドウに飾ってあるお店など見ながら散歩しました。

途中レストランに入って夕食にしましたが、何を食べたか忘れてしまいました。