還暦ひとり旅 シベリア鉄道+ヨーロッパ日記

還暦記念?に北京からモスクワ、ヘルシンキ、ドイツ、イタリア、と鉄道の旅に行ってきました

いよいよ中露国際列車に乗車 3月25日

チェックアウトして11時22分発ウランバートル経由モスクワ行きに乗るために出発しました。
 
胡同のホテルに泊まって正解ではあったのですが、ひとつ難点は、タクシーが入れない事。行きはまだのんびりスーツケースをがらがら引っ張って歩けばよいのですが、出発するときにタクシーが呼べないのは困ったものです。
大通りまで出て流しているのを拾おうとおもったのですが、通るタクシーにはみなもうお客さんが乗っています。駅の方向へ歩きながら、タクシーが来ないか見ていたのですが、来そうにありません。
 
大きなホテル、ペニンシュラあたりまで行けばタクシーが待っているのではないか、と思いついて、通り道でもあるし、歩いて行ってみると、ちょうど通りからホテルの方へ入って行こうとしているタクシーがありました。乗る事ができてほっとしました。
 
どの駅かと聞かれたので、イルクーツクに行くと言いました(片言英語)。
 
駅までの道のりの半分以上歩いてしまったのでしょう。これなら両替しなくても大丈夫だったのに、という金額でした。
 
でも、確かに駅前は駅前で、向こうに見えてはいるのですが、広場や広い通りなどをはさんで、どうやったらそこまで行かれるのか、とまどっていると、荷台をつけた自転車をこいできたおじさんが、「駅に行くには階段をのぼらなくては行けないし、乗れ」と身振り手振りで言い、スーツケースを荷台にかなり無理に押し込んだので、私も渡りに船と、乗りました。
 
2〜3分で正真正銘の駅前に着きました。指で6を示すので、6元だと思って10元渡すと、違う、60だと言います。えっ、タクシーより高いじゃない!
 
お札に慣れないので取り出して見ていると、おじさんはこれとこれ、と60元抜き出しました。先に10元渡してあったので、私も負けずにおじさんの手から10元は取り返しました。
 
アジアでは前もって値段を聞かなくてはいけないと聞いていましたが、中国ではそれまで感じのよい人たちばかりに会っていたので油断しました。
このぼったくりおじさんに払うために昨夜さんざん歩き回ったのか、と思うとがっくりです。両替してなければ、「ごめんね、これしかないの〜」と言ってそれだけ渡したのに。
後日ロシアの通訳ガイドにその話をすると、金額に驚いてから、「(ぼったくりなどするのも)貧富の差があるから」と言っていました。
 
鉄道の切符は北京の旅行社の人が受け取って届けてくれたので、もう窓口に並ぶ必要はありません。時間があるので構内のコーヒーショップに入ろうかと思ったら意外と高くて手元の人民元が足りません。近くのキャッシュディスペンサーでシティバンクのキャッシュカードで引き出そうとしたのですが、できないので電話してみたら、「plus+のマークのあるところを探していただいて、そこでお引き出しください」ということでした。探していただいて、といってもね…
コーヒーはあきらめ、時間になるまで待って、いよいよです。
 
グリーンの列車で、乗車口の階段を登らないといけないのですが、男性の車掌さんがスーツケースを運んでくれました。内部は検索して見た時と同じ、つやのある木の内装です。
中国の車両はトイレが汚いなどと書いている人がいたのと、20年前に中国で寝台車に乗った人が、上段から果物の種などが落ちて来る、と言っていたので、奮発して高包にしておきました。キャビンには上下2段の寝台があって定員は二人。お隣のキャビンと共有のシャワーと洗面台がついています。テーブルにはポットが置いてあります。トイレはキャビンにはなくて車両の両端にあったのですが、そのほうが隣室の人に気を使わなくてすんでよかったです。
ちょっと心配だったスーツケースも座席の下に収まりました。
 
車両の片方の端に給湯器があって自由にお湯を汲めるようになっているので、さっそくポットを持っていくと、車掌さんが温度計を指差してまだ十分熱くないからと言って、さっとポットを取ると、どこかから一杯にして持って来てくれました。「男は黙って…」みたいで格好いい、と思ったのですが、単に通じることばがあまりなかっただけかな…
 
ピンぼけですが、こんな雰囲気です。
 

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私の寝台は本当は上の段だったのですが、ひとりだったので下を使ってもいいということで、配られた毛布カバーと枕カバーで下段の寝台にベッドメイキングしました。
毛布カバーは足の方に足の裏マークがプリントしてありました。
 

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お隣のキャビンはやはりひとり旅のイギリス青年でした。
 
車掌さんが切符を集めに来て、食券を2枚くれました。食堂車の昼食と夕食です。昼食は明日使おう、と思ったのですが、中国の食堂車でしか使えなかったので、当日限定だったのですね。
 
出発してすぐは岩山を通りましたが、あとは平原が続きます。
 

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雪解け後の土埃の季節ゆえ、窓ガラスが汚れているのでくっきり写りません。腕もよくないけど…
 
夕食はその券で食堂車で食べました。フェリーの食事のような献立で、栄養バランスはよかったように思います。味もまずくはなかったです。
 
 
 

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