還暦ひとり旅 シベリア鉄道+ヨーロッパ日記

還暦記念?に北京からモスクワ、ヘルシンキ、ドイツ、イタリア、と鉄道の旅に行ってきました

豪華フェリーでストックホルムへ(4月6日)

午後フェリー タリンクシリヤ・ラインでバルト海を渡ってストックホルムに行くのですが、それまで時間があるので再びエスプラナードに散歩に行きました。

 

昨日ちょっと気に入ったカフェにまた行ってみました。

 

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イースターの巣ごもり卵がのっているケーキです。

 

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装飾のおもしろい建物を見ながら町をぶらぶら港の方まで散歩しました。

乗船予定のタリンクシリヤ・ライン『シンフォニー号』が見えます。

 

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ホテルに戻ってチェックアウトし、歩けない事はないのだけれど荷物が多いのでタクシーを呼んでもらって船着き場に行きました。

 

フェリーの中は船の中とは思えない造りです。

レストランなどのお店があり、通りに面したビルの窓のように客室の窓が並んでいます。

カジノや劇場まであって、「サタデーナイトフィーバー」のチケット売り場にさっそく人が集まっていました。

バンドの演奏も始まりました。

 

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私はここでは経費節約、一番安い船底に近い部屋を予約していました。

4人部屋といっても、相部屋割引を希望しなければ、なんと、ひとりで独占できるのです。時々エンジンの音が響くことがありますが、寝るときも気になりませんでした。

シャワーもついています。

4人満室だとよほどの仲良しグループか家族ででもないと息苦しいかもしれません。

 

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いよいよ出航し、ヘルシンキの町が遠ざかって行きます。

 

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このフェリーはユーレイルパス割引が使えるので(フレキシの日数にははいりません)、浮いた分で夜と翌朝のブッフェを予約しました。

 

晩ご飯

一皿目

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2皿目

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デザート

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窓からスオメンリンナの要塞が見えます。

そう、乗船してすぐ夕食に行ったのです(笑)

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食後はウィンドーショッピングや、ムーミンのはがきと切手を買って友人と妹に出したり、免税店でオードトワレをさんざん迷ってみたりして楽しみました。

 

タリンクシリヤラインの予約 日本地区特約販売代理店 | ネットトラベル

ヘルシンキ

ヘルシンキ駅からタクシーに乗りました。日本で計画を立てている時にはなるべく公共交通機関を使って節約しようと思っていたのですが、大きなスーツケースを持って乗り降りしたり、車中でもかさばって迷惑だったりするだろうと思うとつい面倒になってタクシーに乗ってしまいます。
 
タクシーの運転手さんが車を止めて「ここがあなたのホテルです」と言ったのですが、予約サイトで写真は見ていたものの、ぴんとこなくて、普通の大きいホテルのエントランスとは大違いなので戸惑ってしまいました。
 
お城を利用したとホテル予約サイトに書いてありましたが、こんな街中に? お城風建物ではあります。

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ドアが閉まっているので入っていいものやら悪いものやら… 
運転手さんがドアを開けてスーツケースを中に入れてくれました。
 
1階の部屋でした。
中に入ると、ベッドでぬいぐるみが歓迎してくれました。
オオヤマネコでしたっけ? なかなかかわいいです。
 

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荷物を置いて散歩に出かけました。海がすぐ近くです。
それだけにビルの合間にもかもめが鳴きながら飛んでいます。
 
映画「かもめ食堂」を見た時、フィンランドに行きたいと思ったのですが、
どの辺りだったのかな…
 
 
グロアートホテルも雰囲気のある建物ですが、まわりを歩いてみても、彫刻のある建物、凝ったデザインの建物、すてきな門扉等、独特な雰囲気がある町です。
 

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船首の彫刻のような飾りのあるビルもあります。
 

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こんなところにも。

 

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ただ、ショーウィンドウも含め、町中が雪解けの後の土埃で覆われていて、さびれたシャッター商店街みたいに侘しげに見えました。
イースターのかわいらしい飾り付けをしたお店もありましたが、日曜だからか、イースターだからか、閉まっているところも多いように思いました。
 
 
エスプラナードと呼ばれる目抜き通りまで出ると、さすがにピカピカに磨かれて営業中、高級感がありました。ブランドもののお店があります。
 

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こぎれいなカフェがあったので入ってみました。
ガラスケースにはいっているサンドウィッチが大きい!
晩ご飯はサンドウィッチとコーヒー。
 

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手軽な食事ばかり。ちっともグルメ情報がなくてごめんなさい。

ヘルシンキへ (4月5日)

翌朝(4月5日)はヘルシンキに移動するため、旅行社の車が10時に迎えに来てくれることになっていました。

 

ところが列車の乗車券をよく見ると、駅が近いとはいえ、10時に出たのでは間に合わない時間ではありませんか!

もっと早く気がつけばよかったのですが、旅行社に電話しても日曜日だからか誰も出ません。

 

仕方がないのでフロントに運転手さんに伝言を頼み、タクシーを呼んでもらって駅に行きました。

 

それらしい車両と座席番号をさがして乗り込みました。

横が3列しかなくて、私の席はひとり独立した席でした。

斜め向かいにはテーブルをはさんで向かい合った3人が仕事の打ち合わせでしょうか。図面など出して話し合っています。その中の女性が紙を切り抜いた人形(子どもの頃自分で作って遊んだような)を取り出したので、なにげなく見ていたら、女性は「こんなもの持っていておかしいでしょう?」というようにニコッとしました。

リエーターなのでしょうか?

 

車両の端にはコーヒーとお湯とティーバッグが置いてあって、自由に飲んでいいとのこと。なんと快適なのでしょう。

 

しばらくすると、昼食が配られました。この期に及んで、ちょっとへんだな、と思いました。旅行社には経費節約のため2等でいいと依頼し、旅行社の日程表にも「2等車をお取りしました」と書いてあるのに、これって1等車では? 1と書いてある車両に乗ったのですが、1号車と1等車を間違えて乗ってしまったのかもしれません。

 

ランチを配っている係の人に「席を間違えたみたいなのですけど…」と言うと、「あとで回収しておくのでだいじょうぶよ」と言ってくれました。

でも私のチケットを見て、「その席で合っていますよ」と言いました。

旅行社の手違いでしょうか? 

 

旅行社に払った代金は詳しい明細がないので、どうなっているのかわかりませんが、とにかく席は間違えていなかったので戻って昼食にしました。

 

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2種類から選ぶのだったと思いますが、何を選んて食べたのか忘れてしまいました。味はわるくなかったような…

 

この旅行を通して、このサンクトペテルブルクからヘルシンキへの列車が一番快適でした。

 

フィンランドというか、EUへの入国審査も車中でした。何日に帰るのか聞かれました。6月始めというと、ちょっと驚いたようで不審に思っているようなので、ずっと鉄道で回って歩くのだと言って帰りの航空券(e-チケットですが)のコピーを見せて納得してもらいました。

 

途中の車窓からの風景。

 

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ヘルシンキに到着。

ここまでは、最後にハプニングがあったとはいえ、旅行社に手配してもらい、チェックインも通訳ガイドにしてもらえましたが、これからは自分だけが頼り。ちょっと緊張します。

 

ホテルは日本からネットで予約してあります。変更やキャンセルも数日前までならできます。 

鉄道はユーレイルパスを使うのと個別に購入するのとどちらが得かも計算してくれて、景色がよく見える窓際の席をとってくれるサイトからジェノヴァまで予約しました。ジェノヴァからはバルセロナまでフェリーを予約してあります。

 

 

せっかくのサンクトペテルブルク… もっとこうすればよかった

今週のお題「海外旅行」ということですので、ちょうと海外旅行体験を綴るブログですので参加してみることに。

 

高校生の頃けっこうはまった(といっても全部は読んでいませんが)ドストエフスキーなどで親しみとあこがれを感じていたサンクトペテルブルク、一応楽しめましたが、もっとこうすれば充実したのに、と思う事があります。
 
なにしろ2泊とはいえ実質的に観光できるのは1日だったので、エルミタージュ美術館だけで余力がありませんでした。駅まで迎えに来てホテルチェックインを手伝ってくれた通訳ガイドさんも1日ではとても見きれないと言っていましたが、そのとおりです。
 
あまり郊外の方まで行くのは無理と思ったので、ネフスキー通り中心に考え、るるぶの「ロシア サンクトペテルブルク モスクワ」を見て、荷物を極力減らしたくて持ち歩きマップだけを持って行きましたが、私には思ったほど役に立ちませんでした。それよりネフスキー通りのページを切って持って行けばよかった、とあとで思いました。
 
 

 

サンクトペテルブルクおよびネフスキー通りについては、新書 「サンクト・ペテルブルクーよみがえった幻想」を読んでおくと、著者がロシア文学者なだけに、ガイドブックより愛情がこもっていて詳しいです。
この本は新書なのでそんなにかさばりませんが、図書館で借りたので持って行くわけにいかず、手帳にメモはしておいたものの、もっとしっかり詳しく書いておくのだったと悔やまれました。
若い人ならしっかり頭に入れておけるかもしれませんが、私の年になると覚えていたつもりだったのに抜けていた、ということがありますので。
 
 

www.amazon.co.jp

日本でも、ランチはひとりで大丈夫でもディナーとなるとちょっと入りづらい気がしますが、ことばがわからないとなるとなおさらです。前もってお店に目星をつけて内容もだいたいわかっていればだいぶ気が楽になると思います。今回の旅行、かなり急に思い立ったこともあり、準備不足は否めません。

 

私はもともとカフェが好きだということもありますが、レストランをつい敬遠してしまって、写真を見た友人から「たいしたもの食べてないわね』と言われてしまいました。

 

それにしても、海外旅行トラブル例などで見て用心していた、偽警官、時には本物の警官がパスポートを見せろと言って、持っていないと罰金を取る(その場で罰金を払わせることはないので、そういう場合にはその場で日本大使館に電話を、と書いてあったので、念のために携帯に番号を登録しておきました)とか、ネフスキー通りのスリなどに出会うこともなく、無事に楽しく行ってこられてよかったです。

 

あとでスイスで同じコンパートメントに乗り合わせたスイス人男性が、現役の頃、出張でロシアに行ったときにはタクシーに乗っても信号待ちの間に強盗に遭わないよう姿勢を低くして外から見られないようにしていた、と言っていました。ソ連が崩壊してロシアになったばかりの頃でしょうか。

私は旅行社の車に載せてもらう時も、タクシーでも、特に気をつけず、危険も感じませんでした。

サンクトペテルブルク観光

ホテルドストエフスキーの朝食もブッフェで、食堂もこぢんまりしていますが、ホテルイズマイロフほどではないにしても、けっこう充実していました。なんといってもホテルイズマイロフは規模が大きくお客の人数も桁違いですから。
 

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ソーセージやハムの類もありましたが、私は飽きてしまったので取りませんでした。
 
朝食を終えてエルミタージュ美術館目指して出かけました。
 
ネフスキー通りを歩いて行くとフォンタンカ運河あります。
 

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欄干のこの彫刻は猛々しい自然を征服する人間を表しているのだそうです。
 

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カザン聖堂です。両側に延びている廊下に幻惑されて教会とは思いませんでした。
 

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パッサージュ百貨店に行ってみたいと思っていたのですが、通り過ぎてしまったみたい。モスクワのグムみたいな感じなのでしょうか。
 
 
やっとエルミタージュに着きました。
 

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観光用の馬車が客待ちをしているあたりには、一緒に写真を撮ってお金を取る、コスプレ?の人たちがいます。
 
下のの写真はエルミタージュ美術館の窓から広場を撮ったものです。

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入場券売り場は長蛇の列。だいぶ待ってやっと買っておつりをもらうのを忘れそうになって後ろに並んでいた人に笑われてしまいました。
美術館の入り口に近づいたらまた列が…
こちらは無料で入れる人たち、学生などの列でした。
 
クロークでコートを預け、入りました。美しい!
 

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けっこう歩いたり立っていたりしたので、まず休憩がてら、エネルギー補給です。ガラスケースの中にあるのを見て期待したのと違ってメレンゲでした。メレンゲとしては巨大です。それとコーヒー。ピンぼけです…(汗)
 

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食べているうちにどんどん混んできたので、さっさとカフェに来て正解でした。
 
国や時代別に展示してありますが、古代から20世紀まで広範囲で、展示されているものや絵画と建物と両方見なくてはならないので、1日で見ようなんて、もりだくさん過ぎです。
 
旅行社の担当のかたがちょうど少し前にロシアに仕事でいらして日本語のフロアガイドが少ししかなかったので確保しておきましたと言って日程表などと一緒に送ってくれたものを持って行きましたが、それを見てもどこにいるのかわからなくなってしまうくらい大きいしちょっとばかり複雑です。
 
ヒエロニムス・ボッシュみたいな強烈な絵が1点ありました。どちらがどちらに影響を与えているのか知りませんが、ボッシュもひとりだけ特異というわけではなかったのでしょうか。よくおもしろい写メールを送ってくれる友人に送りたかったのですが、細かくて判別がつくように撮れそうもないし、よりによってそんな絵を一生懸命撮影しようとしているところを人に見られるのも恥ずかしい気がして撮り損ないました。
やっぱり撮っておけばよかった… それに画家の名前も忘れてしまいました。
 
極東と中央アジアというコーナーもありました。
 
セザンヌゴーギャンのあたりの部屋は閉まっていてみられませんでした。
 
きっとどこか見逃しているだろうという気はするのですが、ひととおり回ったので、エルミタージュを出ました。
 
行きと通りの反対側を歩きました。
 
カザン教会の向かい当たりにドーム・クニーギ(クニーギは本の複数形)という書店があります。元はシンガー商会のビルだったそうで、2階の奥にカフェ・シンガーというカフェがあります。入ろうと思ったら、満席で残念。1階でサンクトペテルブルクの絵はがきを買いました。
 

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ドーム・クニーギの横の通りを行くと、血の上救世主教会があります。
アレクサンドル2世が暗殺された場所に建てられたのでそのような名前なのだそうです。ちょうどミサが終わって人が出て来たところで、閉まってしまったので、中は見ませんでした。もっともロシア正教の教会は私にはどこを見ても同じに見えてしまうのですが…
 

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疲れている時に見るにはなんだかこってりしすぎです…
 
さて、晩ご飯は…
サンクトペテルブルクについての本を読んだりガイドブックを見た時に、行ってみたいレストランはあったのですが、荷物になるのでしかたなく家に置いてきてしまいました。なんとなくでも覚えているだろうと思ったのですが、最近記憶力も衰えていますし、ひとりだとつい億劫になってしまい、結局ファーストフードのお店に。ロシアの水餃子ピロメニとサラダ、リンゴのクレープ?と紅茶です。
 

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エルミタージュ宮殿の世界との落差が…
 
 

モスクワからサンクトペテルブルクへ

お昼過ぎの特急でサンクトペテルブルクに向かうので、午前中は暇ですが、電車に乗って出かけるほど時間がないし、ゆっくりしっかり朝食をとって近くのイズマイロフ公園に行きました。
 
ネットで検索したところによると、屋外のアスレチックなどの設備があるということです。雪がちらついていなくてもそこまでするつもりはありませんでしたが、入り口付近だけ散歩しました。
 
市電の駅があって、人が乗り降りしていました。
 
遊園地がありましたが、さすがに誰もいないし動いていません。
 
携帯の時計を見ていましたが、やはり時計があったほうがいいかと思い、ホテルに戻って土産物を売っている売店で陶製の蓋つきの時計を買いました。今時珍しい手巻きで、長いこと売れ残っていたのではないでしょうか。
店員の女性がねじを巻いてちゃんと動いている事を確認してくれました。
 
この時計はあとで蓋の蝶番が壊れてしまいました。そういえば昔買ったロシア(ソ連時代?)の琥珀のイヤリングもクリップがすぐ壊れてしまったのでした。
 
リディアさんが迎えに来てくれて駅に送ってくれました。今度は車両も順番通りで迷うこともなかったのですが、ホームと電車の乗車口の間がすごくあいていてスーツケースを持って乗り込むのはなかなかたいへんでした。手伝ってくれる人がいたからいいですが。一番下に折り畳みになっているステップがあってそれを使えばいくらかましなことがあとでわかりました。
 
景色はシベリア鉄道と同じようで、白樺となんとか松(何と言っていたか忘れ、検索してみても不明です)の木立、ところどころに木の柵で囲われたおもちゃみたいなデザインの家の集落、そして時々都会や工場がありました。
 
サンクトペテルブルクも人件費が高いというので、送迎だけをお願いしていました。
ガイドさんは日本には2度行っただけで留学した経験はなく、大学で日本語を学んだ、という中年の女性ですが、日本語が達者でした。
 
駅からホテルへの車の中で、私の手がシベリア鉄道に乗っている間あまりウェットティッシュなど使いすぎたせいか荒れていかにも手入れが悪くなっていたのを見たからか、マニュキアの話など始めました。もちがいいけれど落とすのも美容院でないとできない新しいマニュキアがあるそうです。
 
サンクトペテルブルクのホテルは、その名もホテル・ドストエフスキーです。
ドストエフスキーが最後に暮らした家と葬儀が行われた教会が近くです。
車の中からガイドさんが教えてくれました。
こぢんまりしたロビーですが、まわりを見回して、「イタリア人が多いからうるさいかもしれません。楽しいけど。金曜日だから夜遅く帰ってくるかもしれないし」と言っていましたが、別の階だったのか、静かでした。
 
チェックインまでで彼女の業務は終了です。エルミタージュも徒歩圏内ということで、旅行社にもひとりで大丈夫と言われたので。
ネフスキー通りはスリが多いので、ショルダーバッグは前に持つようにと注意してくれました。あとはサンクトペテルブルクを出発する時に運転手さんだけが迎えに来てくれることになっています。
 
ホテル内のバー・ラスコーリニコフでのウェルカムドリンクの券をもらいましたが、行きそびれました。
 

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白夜や罪と罰に出て来るネフスキー通りに夕食がてら出かけました。
 
サンクトペテルブルクについての本など読んだときに行ってみたいと思ったところはあるのですが、しっかり地図付きのメモを作っておかなかったし最近記憶も薄れがちなので、行き当たりばったりでカフェ・ドュ・ノールというお店に入りました。
 
お店の人が「ボンソワール」なんて言います。写真では後ろを向いてしまっていますが、顔を白く塗ったお兄さんがジャグリングをしたりアコーディオンを弾いたりしながらお店の中をまわっています。お金を集めている訳ではなさそうなので、給料が出ているのかもしれません。
 

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コースを注文しました。といってもフランス料理のお店のような高級感のあるのではないのですが…
 
最初「ボナペティ』と言って出されたプレートを見て、メインも全部一皿に盛り合わせなのかな、と思いましたが、それはサラダで、次にたっぷりのスペイン風オムレツみたいなグラタン皿に入った料理、そしてデザートのケーキもしっかりとボリュームがありました。
 

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外に出るとすっかり日が暮れてネフスキー通りはライトアップされてきれいでした。
 

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モスクワ2日目

ホテル・イズマイロフは大規模なだけあってレストランやカフェもいくつかあります。

朝食のビュフェに行こうと、数人が入って行ったところに後について入ろうとすると、朝食券を見たスタッフが「あちらです」と指差しました。

 

そちらに行くと、テーブルが何十もある大きな部屋に、すでにたくさんの人が席について食事をしていましたが、中国人ばかりです。東洋人はこちら、とか分けられているのかとも思いましたが、翌朝は白人男性がひとりだけ隅の方にいたので、そういうわけでもないようです。団体旅行で出発時間が決まっているのでしょう。

 

ビュフェの内容は旅行中一番の豊富さでした。

生のフルーツ、干したフルーツ、パン、卵料理、ハム、サラダ、暖かい料理がそれぞれ数種類ずつ、おかゆ、ヨーグルト、ジュースとコーヒー、紅茶。それに朝から甘いものも。チョコレートケーキまでありました。

中国からのお客さんたちもフルーツやらなにやらお皿に山盛りにして健啖家ぶりを発揮しています。ひょっとしたら食にどん欲と言われる中国人が利用するホテルならおいしいものをたくさん食べられるのかもしれません。

 

モスクワは人件費が高いと旅行社に言われ、通訳ガイドと車は初日と送迎だけにしたので、ひとりで出かけなくてはなりません。

リディアさんが教えてくれたとおりに、買っておいたカードで地下鉄に乗り、パルチザンスカヤ駅で乗り換え、クロポトキンスカ駅で降りました。

 

さて、どちらの方角だったか? 車で通ったはずですが、思い出せません。標識があったので、矢印が示す方向へ歩きました。

 

実は20年ぐらい前にNHKロシア語講座を見て少し勉強した事があり、数の数え方の格変化でさっさとめげたので、全くできるようにはなっていないのですが、ロシア文字は神田の書店に練習帳を買いに行って練習したので少しだけ読めるのです。

それが災いしました。

 

矢印の方へ行ってもそんなに遠くないはずなのにそれらしき建物はありません。一本隣の道を指していたのかも、とそちらに行ってみましたがありません。他の場所の標識を見るとまた混乱する方向を指しています。さんざんさまよってしまいました。

 

途中でトルストイの家博物館があったので、入ろうと思ったら、昼休み休憩中。のんびり出て来たとはいえ、もうお昼になっていました。リディアさんおすすめのレストランもほど遠からぬところにあったと思うのですが、見つかりませんでした。

 

最初の標識のところに戻りました。美しい白い救世主キリスト教会の向かいあたりです。

もしかして… 矢印の先にそれがあるのではなく、矢印の根元の方にあるということではないかしら?

 

今までと反対側に歩いて行くと、左手にまず印象派の作品を収蔵している小さな建物があり、通り過ぎたところにプーシキン美術館本館はありました。

 

ちなみに矢印の上に文字が書いてあるときは、日本と同じように矢が指す方向に行くので大丈夫です。

 

プーシキン美術館にはエジプトなどの考古学的なもの、中世ヨーロッパのカテドラルのファッサードや彫刻、時代ごとのヨーロッパの絵画、それにミケランジェロや他の有名な彫刻家の複製があって、デッサンをしている人もいます。生徒たちに美術史を学ばせるのによさそうな構成になっています。

 

さて、写真が撮れたり撮れなかったりしてどうもおかしいと思ったのですが、ついに上海で大枚はたいて買ったSDカードが完全に壊れてしまいました。撮ったつもりの救世主キリスト教会や美術館もだめでした。1枚だけ撮れていたのは…

 

「猫の勝利」マルグリット・ジェラールという18世紀の画家の絵だけでした。

 

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猫好きなら思わずほほえんでしまうでしょう。

 

カメラはカードなしで使って、夜パソコンに移すことにしました。足りない分はスマホのカメラで撮りました。

 

道に迷ったのと本館の膨大な作品を見たのとで疲れてしまって 印象派は見なかったのですが、あとになれば、やはり見ておけばよかったです。エルミタージュの印象派の部屋が閉まっていたので。

何か食べようと思いましたが、駅近くのカフェはいっぱいだし、レストランはちょっと気後れしたのとまだ夕食には早い半端な時間だったので、ホテルに帰って一階のカフェにはいりました。

 

普通のメニューの他にレント(キリスト受難の前の期間で、肉食は慎みます)のメニューというのがあって、肉抜きの料理が何種類かありました。

そういえばロシア正教イースターカトリックより1週間遅いそうです。

レントの方から選んでみました。ポテトがすごい量です。何個分? 大きな赤ピーマンにライスサラダを詰めて、見た目はひき肉風、実は菜食のソースをかけた料理も量が多いです。

しかも味は… あんまりぱっとしません。

 

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 すぐ近くなので土産市場にも行ってみました。テーマパークみたいな感じです。観光シーズンではないからか、閑散としていました。寒いのに野良猫たちがいました。

 

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