還暦ひとり旅 シベリア鉄道+ヨーロッパ日記

還暦記念?に北京からモスクワ、ヘルシンキ、ドイツ、イタリア、と鉄道の旅に行ってきました

イルクーツクとバイカル湖観光(3月28日)

朝食はホテル地下の食堂で数種類のメニューから選ぶ形式でした。
ターニャさんが打ち合わせ通り、旅行社の運転手付きの車で迎えに来てくれて、観光に出かけました。
 
ロシア正教の教会です。スパスカヤ教会。1710年の建設です。
 

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すぐ近くに第2次世界大戦で戦死した兵士たちの鎮魂の永遠の火がありました。

 

アンガラ川です。バイカル湖から流れ出ている唯一の川です。

 

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近くにはコサック兵の銅像がありました。イルクーツクの町を最初に作ったのはコサックたちだそうで、難工事だったに違いないシベリア鉄道の建設にも活躍したそうです。

アンガラ川沿いに少し散歩。すがすがしい風景です。

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 その後ズナメンスキー修道院へ。修道院の中にははいれませんが、ここにはデカブリストのお墓があります。デカブリスト?世界史の時間に聞いたことがありますが… 

裕福な青年貴族たちが農奴を解放しようと蜂起したのが12月(ロシア語でデカブリ)だったため、デカブリストと呼ばれるようになったのでした。反乱は鎮圧されて首謀者の5人は死刑、他の人たちはシベリアに流刑になり、シベリアで貧しい人たちと共に暮らした、ということです。妻たちは残ることもできたのに、自発的にすべてを捨てて夫の元に来たのだそうです。

 

カザンスカヤ教会です。内部も見学しました。

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 天井には天井画が描かれ、壁にはたくさんのイコンがあって、奉献されたろうそくがゆらめいています。

椅子はなくて、熱心な信者は床にすわって頭を床につけるようにしては立ち上がるのを繰り返しています。

内部はどこの教会も撮影禁止でした。

 

ターニャさんがのどがいがらっぽくなったので、カフェにはいってコーヒーとケーキで休憩しました。あとでよくみたら、「カストロ・カフェ」という名前のお店でした。なかなかおいしかったです。

 

車でバイカル湖に向かいました。林など見ながら、日本でホームステイした話、家族の話や菜園(ダーチャ)の話など。ダーチャはソ連時代には野菜を自給自足するために政府から支給されていて、週末などに出かけて野菜の世話をしていたけれど、今は野菜は作らずコテージにサウナを作ったりして別荘にしている人も多いとのこと。あとで会ったモスクワの通訳ガイドさんによれば、以前はソ連では野菜が出回っていなかったので自分で栽培するように無償で貸与されていたのが、今は無償ではなく欲しい人は買わないといけなくて、高いそうです。野菜は輸入したりして、たくさんあるようです。まだ寒くても朝食にはトマトときゅうりがたいていありました。

30年前には、冬にレストランで野菜を食べたいと言ったらネギを出されたという話を聞いた事があります。料理もメニューにはいろいろ書いてあっても実際あるのは一種類だけだったとか。

今はそんなことはもうありません。

 

バイカル湖に到着しました。周辺は昔は伝統的な建物の農家だったのが、飲食店等に様変わりしてしまったそうです。いずこも同じですね。

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バイカル湖とアンガラ川の区別は、凍っているのがバイカル湖。アンガラ川は流れが速すぎて凍らないとのことです。

アンガラ川にぽつんと岩がありますが、娘のアンガラ川が恋に落ちて結婚したいと言ったときに父のバイカル湖が怒って投げたのだと言い伝えられているそうです。

 

バイカル湖の氷の上では日本のワカサギ釣りのように氷に穴を開けて釣りをしている人や、氷上ゴルフをしている人たちがいました。もっと寒い時期には車で走ったり、線路をのせて電車を走らせたりするそうですが、もう氷が少しとけはじめているので水陸両用車でないと危険だということでした。

 

イルクーツクバイカル湖水力発電で電気代がモスクワ等に比べると格段に安いそうで、建物の中は暖かいし、バイカル湖ではいろいろなウィンタースポーツを楽しめるし、ロシアに住むのならイルクーツクがいいかもしれない、と思いました。過酷な収容所で命を落とした日本人たちのつらい記憶と墓地は忘れるわけにはいきませんが…

 

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 この氷も真冬には透明なのだそうです。向こうのほうに、湖の上で何か楽しんでいる人たちがいます。

 

水族館でバイカル湖に住む生物、エビの仲間(だったか?)、鱒の一種のオームリその他の魚、バイカルアザラシ…等々見学しました。 このエビの仲間たちは掃除屋と呼ばれ、バイカル湖の透明度を保っているとターニャさんが説明してくれました。イルクーツクの水道はバイカル湖の水なので飲めるけれど、モスクワの水道水は飲めないとも。

 

さて、水族館を出て、少し遅めのお昼を食べる事にしました。1軒目は満席、2軒目に入って、さっき水族館で見たオームリを食べてみました。オームリも付け合わせのジャガイモも炭火で焼いてあって香ばしくておいしかったです。

 

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 その後もうひとつ教会に行きました。そこにいるおばあさんが厳しいそうで、帽子など(フードでもOK)かぶっていない女性は入り口においてあるスカーフをかぶり、パンツなら巻きスカートをつけて入らないといけないのです。

 

翌朝は6時47分発のシベリア鉄道に乗るので、 ホテルに戻って、ターニャさんがフロントで5時にモーニングコールをしてくれるように頼んでくれました。朝食はそのホテルは5時からということでした。