還暦ひとり旅 シベリア鉄道+ヨーロッパ日記

還暦記念?に北京からモスクワ、ヘルシンキ、ドイツ、イタリア、と鉄道の旅に行ってきました

モスクワ到着

モスクワに朝6時に到着しました。モスクワは雪でした。
マリーナさんと挨拶をして別れました。
 
ホームの一番端だったので、スーツケースを引っ張って歩いていると、向こうの方で手を振る人がいました。通訳ガイドのリディアさんでした。
年配の女性です。車両があんな方だとは思わなかった、と言いました。なぜか番号順に繋がっていなかったのです。
「今なにがしたいですか?」と聞いてくれたので、コーヒーが飲みたい、と言ってカフェに連れて行ってもらいました。今回も旅行社の運転手つきの車で迎えにきてくれていました。
 
ゆっくり洗面所に行って顔を洗ったりしていらっしゃい、と気を利かせてくれたので、顔を洗ってきました。彼女はシャワーが使えないのでシベリア鉄道は使わないそうです。中国の列車ではお隣のイギリス人が1度シャワーを浴びる音がしていました。
 
ハム、チーズ、野菜をクレープで巻いたものとコーヒーとヨーグルトのモーニングセットにしました。コーヒーや紅茶だけより安いとは!
 

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リディアさんは別のセットにしてデザートのフルーツカクテルを分けてくれました。
 
ホテルは郊外の方なので荷物を車のトランクに入れて市内観光を先にしてからチェックインです。
 
車の中から外を見ながら、大学、記念碑、ここは日本語の本もある本屋さん、とか、この湖には昔は白鳥もいてチャイコフスキー白鳥の湖の着想を得た、等、いろいろ説明してくれて、時々降りて写真を撮ったり、ロシア正教の教会もいくつかまわり、一カ所は中に入りました。ここもイコンがたくさん壁にかけてあって熱心な信者たちがいました。ターニャさんもですが、リディアさんも信者なようです。
 
ソ連時代は教会は教会として続いていたところもあったけれど、工場など別の用途に使われていた所が多かったそうです。それでも信仰は生き延びていたのですね。
 
晴れていれば見晴らしがよいというので観光ポイントになっている所でも一応降りてみましたが、あいにくのお天気で遠くの方は見えませんでした。
 

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車の中から、「ここはプーシキン美術館、明日来るといいですよ」「このレストランはおいしくてそんなに高くないのでおすすめ」と早口で教えてくれるのですが、初めての町ですし、方向音痴なのでなかなか覚えられません。
 
それからクレムリンに行きました。
 
ここにコインを投げると再び来ることができるそうなのですが、クレムリンはまあいいか、と思ったので投げませんでした。悪かったかしら? 写真右下の人が乗っているところです。
 

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武器庫を見る、というので、あまり興味ないなあ、と思ったのですが、実際は武器より馬車や銀器、王冠、エカテリーナが17歳のときの衣装、その隣に40歳のときの、などの展示でおもしろかったです。
 
リディアさんが説明してくれながらまわりました。「エカテリーナやロシアのお嬢様は17歳ではこんなに細いですが40歳になるとこうなります」
服のウェストは3倍ぐらいになっていそう…
 
エカテリーナは馬車が好きだったということで、いろいろな様式の凝った馬車が何台もありましたが、一番貴重なのはブーシェが絵を描いた一台、とリディアさんの説明。サンクトペテルブルクからモスクワまで18頭の馬をつけて途中で取り替えながら短い日数で移動したとか。タフですね!
 
クレムリンには一番古い15世紀のものを筆頭にいくつかの聖堂があります。
皇帝の戴冠式が行われていたウスペンスキー聖堂は内部も見学しました。イコンのないところにはフレスコ画が描かれていて、やはり濃厚です。
 

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ウィキペディアで「ウスペンスキー大聖堂」を検索すると「生神女就寝大聖堂(しょうしんじょしゅうしんだいせいどう)と結果が出て来ます。生神女とは聖母マリアのことだそうです。カトリックでは聖母は亡くなったとき肉体ごと天にあげられたとして「被昇天」と言いますが、ロシア正教は「就寝」、永眠を意味するそうで、「ウスペンスキー」という言葉はそれを意味するそうです。
 
赤の広場はもとは白かったのを、上からレンガを積んで赤くしたとのことです。
 

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つきあたりにワシリー教会が見えます。左はグム百貨店。

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私が泊まるホテルの近くに土産市場というのがあるそうで、とふと話したら、そこは偽物が多いからもっと信頼できる所があると案内されました。
まだ旅も始まったばかりなのでお土産は買うつもりはありませんでしたが、きれいな小さな細密画の小箱が気に入ったので買いました。それも安いのは転写だそうです。プーシキンの詩からモチーフをとっているということです。
 
5回乗れる地下鉄カードを買っておくとよいということで、リディアさんが駅で一緒に買ってくれました。バスも共通です。
 
旅行社が予約してくれたのはちょっと郊外のホテルイズマイロフという大きなホテルでした。団体客が多いようです。若いスポーツ選手みたいな人たちがチェックインしていました。
リディアさんと運転手さんはチェックインを手伝ってくれて帰って行きました。けっこう広々して快適な部屋です。
 
ひとりになったので、近くのショッピングセンターのカフェで遅目の昼食を軽く済ませました。日本人そっくりのウェイトレスだったので、思わず日本語で話しかけてしまいましたが、英語で対応してくれました。
 
午後はクレムリン近くの豪華な建物のデパートに行ってみることにしました。
さっそく地下鉄に乗りましたが、反対方向に乗ってしまって戻ったりしながらなんとか目的地に行く事ができました。
 

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グムの中はこんなふうです。写真が暗いですが、実際は明るくてきれいです。
 

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カフェや映画館も入っています。
 
リディアさんはグムのグラスにはいっているアイスクリームがおいしいと言っていたのですが、普通のコーンに入っているのは見かけましたが、グラスに入っているのは見つけられませんでした。残念。
 
ぶらぶらしてからお惣菜を買って帰りました。ルーブルに慣れなくてレジでもたもたしていたら、後ろにいた品のいいお嬢様っぽい人が「手伝いましょう」と英語で言って、コインを選んでくれて、助かりました。